番外編 さよならコンサート
ワルトラウト•マイヤー
2000年代を代表するメゾソプラノ歌手ワルトラウト•マイヤーが引退。サントリーホールまで出向いた。
もちろんピークではないが、大ホールに響きわたる声。あぁ、あのマイヤーの声!最初の声ですっぽりとマイヤーに包まれてしまった。
今回のコンサートで、マイヤーは、とほうもなく素晴らしいピアノの伴奏者ブラインルと、期待の若手バリトン歌手ハッセルホルンを引き連れてきた。ドイツリートのコンサートは初めてで、自分にわかるかな?と多少不安と期待が交錯した。結果は心配無用。声が物語る感動とリートの素晴らしさ。脳内にマイヤーの当たり役イゾルテが蘇ってきて、感激がとまらなかった。
やっぱり超一流ってすごい!
アンコールは、シューベルトの魔王やブラームスの子守唄など、いつまで続くのと、これでもか!と。そして、電光掲示板に」日本の皆さん、ありがとう」と表示され、もうこの声は生で聴けない悲しさと今日、聴きに来れた喜びでで頭がおかしくなりそうだった。
一夜あけ、今こうして書いていても目頭があつい。
約20年近くまえに聴いたイゾルデが熟成した記憶になっているように、昨日の経験も忘れがたく熟成するのだろう。